先日2023年2月6日にトルコ南東部にて、マグニチュード7.8の地震が発生しました。
震源が浅い直下型地震で、大きな被害になっています。
亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。
テレビなどで御覧なられた方も多いと思いますが、大きなマンションなどが倒壊しました。
崩れ方はまず1階のコンクリートの柱が壊れ、その衝撃で上の階の床が折り重なるように崩れ落ちてゆきました。
このような逃げ場のない危険な崩れ方は「パンケーキクラッシュ現象」と呼ばれています。
トルコも過去に大地震があったため、安全な建物にする法律があったようです。
ただ、守らなくても一定の金額を支払えばその法律が免除されることになっていたため、ほとんどの建物が安全ではなかったということです。
日本の鉄筋コンクリートの建物はすべて構造計算が行われ、その上確認審査機関にてチェックが行われ安全が確かめられています。
その構造計算は、震度7クラスの地震が来て建物に大きなダメージがあったとしても、一気に崩れることなくかならず逃げる時間が作られることが求められています。
(ちなみに海外の学校では地震の際は「外へ逃げろ」ですが、日本では「机の下へ」です。)
また、日本ではお引き渡しから10年間は構造に問題があった場合、直さなければならない住宅瑕疵担保履行法があります。
この規定で住宅やマンションなどは、基礎と中間階の鉄筋が組みあがった時期の2回以上(建物の階数が増えればそれ以上)の審査機関による現場の検査があります。
また完成時には、着工前に行った設計審査の図面通りに現場が出来上がっているかをチェックする完了検査があります。
すべての検査が通らないで、お客様に引き渡ししてしまった場合、罰金のほか禁固刑になる重い罰則があります。
以前は、禁固刑まではなかったのですが2005年に起こった構造計算偽装事件以降、罰則が厳しくなりました。
牢屋に入れられてまで儲けても割が合わなくなったためか、それ以降大きな事件は起こていません。
厳しい構造計算と審査機関による現場チェック、重たい罰則規定があるので日本の鉄筋コンクリートの建物は安全に作られパンケーキクラッシュ現象は起きないのではないかと思われます。
阪神淡路大震災で亡くなられた方の7割以上は、木造住宅の下敷きによるものでした。
日本では木造住宅の構造計算の審査は行われていません。
また、住宅瑕疵担保履行法は現場審査を受けなくても、供託金を国に入れれば現場審査は完成時のみでいという規定があり、大手のハウスメーカーではあまり審査を受けていないようです。
ちなみにウベハウス東日本では、構造計算を行いチェックを受けてから着工し、現場審査と完成時の検査を合わせて3回以上受けています。
基本的に鉄筋コンクリートの建物は地震に強く、おかげさまでウベハウスの住宅においても、阪神淡路大震災のあった地域に160棟ありましたが全壊半壊は1棟もなく、窓ガラスも1枚も割れませんでした。
今後もウベハウス東日本では法律を守り、皆様が安心で安全に暮らせる住まいを造ってゆきたいと存じます。